日本森林学会大会発表データベース
第133回日本森林学会大会
セッションID: A9
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学術講演集原稿
NPO法人に施業委託した森林所有者の実態と経営意向
*平山 智貴佐藤 宣子
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抄録

令和2年度森林・林業白書によると、森林整備・管理の中心的な担い手である林業経営体が管理を任されている山林面積は約98万haであり、その内の約9割を森林組合又は民間事業体が担っている。清水ら(2016)は、既存の森林関係セクターの役割を補完する形のNPO法人に着目し、多様な主体との連携の中でNPO法人が担う新たな役割の可能性を言及している。しかし、森林所有者と森林関係のNPO法人とが結びつく経緯やその実態を詳細に分析した研究は少ない。そこで本研究では、熊本県阿蘇地域で森林経営計画策定等の森林管理を行うNPO法人ふるさと創生(以下、NPO創生)に施業委託を行ったことのある森林所有者682名に対し、所有者の特性と経営意向を把握するためのアンケート調査を実施した。本発表では、所有森林面積階層別の分析結果を踏まえて、過去5年間の所有面積増減、森林の管理状況等の基本情報、NPO創生に施業委託した経緯や理由、管理委託した森林の状況や精算金額の満足度、NPO創生に今後期待すること、森林組合の役員経験の有無、森林管理・経営の後継者の有無などについて報告する。

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