日本森林学会大会発表データベース
第133回日本森林学会大会
セッションID: B9
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学術講演集原稿
別荘地管理における森林景観整備の必要性―群馬県嬬恋村を事例に
*入江 彰昭森田 涼太郎宮林 茂幸木俣 知大田中 伸彦平野 悠一郎町田 怜子下嶋 聖
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抄録

 森林地域に立地する別荘地では、1990年代のバブル崩壊やリーマンショック以降、放置や空き家が目立ち、高木化した樹木や放棄された樹林は防災や景観上の適正管理が喫緊の課題となっている。本研究では、浅間山の北西麓の浅間高原に位置する群馬県嬬恋村を事例に別荘地管理の現状把握と森林景観整備の課題を明らかにし、その適正管理のあり方を考察することを目的とした。

 嬬恋村の別荘地は、自然公園法に基づく上信越高原国立公園に立地もしくは近接し、森林法に基づく5条森林、景観法に基づく嬬恋村景観計画の景観形成重点地区に指定されている。そこで嬬恋村の各別荘地における行政規制を明らかにした。また各別荘地管理会社、および行政職員に聞き取り調査を行ったところ、以前はどこからでも浅間山が眺望できたが、現在は樹木が大きくなりすぎて見えなくなった、密林化した森林を更新し風光明媚な景観整備の必要性の意見を管理会社および行政側の双方から複数得た。

 本報告は各別荘地管理会社の樹林地管理の実態と行政施策から別荘地管理における森林景観整備の課題と適正管理のあり方を考察する。JSPS科研費基盤B (20H04442)の助成を受けた。

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