1998 年 10 巻 2 号 p. 299-306
FNN(ファジィニューラルネットワーク)およびHFNN(階層化ファジィニューラルネットワーク)のファジィモデリングの手法を吟醸酒の機器分析値から官能評価値を推定する品質モデルの構築に応用した。構築された二つのモデルの入力項目と推定誤差について比較した。その結果、FNNモデルによる推定誤差は最大10%となった。HFNNモデルによる推定誤差はさらに小さくなり、最大7%となった。選択された入力変数は熟練者の経験とよく一致したものとなった。またファジィルールの解析から、これらの入力変数と官能評価との関係は、エキスパートの経験と一致することがわかった。