本論文では, AND演算子を調整するファジィID3を提案する.ファジィID3は馬野らによって提案されたファジィルールの獲得手段である.データ集合が与えられると, メンバーシップ値による相互情報量を求め, 相互情報量が最大となる属性を選択して, ファジィルールを表現する決定木を構成する.しかし, ファジールールの構成はメンバーシップ関数の形状や演算子に大きく依存し, 必ずしも最適なファジールールが得られるとは限らない.本論文では, ADN演算子をt-norm演算子で定義し, 黄金分割法を用いて相互情報量が最大となるように演算子を調整するアルゴリズムを定式化する.まず, アルゴリズムを定式化し, 黄金分割法を適用するために相互情報量がt-norm演算子のパラメータに関して単峰性を満足するかを議論する.次に, 数値例によって本手法の有用性を示す.