日本ファジィ学会誌
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スパニングトリー型遺伝的アルゴリズムによる2目的固定費付き輸送問題
玄 光男李 銀珍井田 憲一
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2000 年 12 巻 2 号 p. 295-303

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抄録

本論文では, 2目的の固定費付き輸送問題を解くためのスパニングトリー表現を導入した遺伝的アルゴリズムを提案する.そのためにまず, 単一目的関数をもつ固定費付き輸送問題を提案するスパニングトリー表現を導入した遺伝的アルゴリズムを適用し, その有効性を確認した後, 2目的問題への拡張を行う.2目的問題に提案手法を適用するに当たっては, 通常2つの目的関数の単位が異なることを考慮し, 目的関数を正規化して評価関数に取り入れることを試みている.提案手法は, 2目的空間でのパレート最適解を列挙することが可能であり, 意思決定者はその中から最も望ましいと思われる解を見つけだせばよい.また, 提案手法はスパニングトリーを導入した遺伝子(解)表現により, 従来の行列表現に基づく遺伝子表現に比べてその実行メモリ空間が少なくてすむ.さらに, 提案手法の有効性を数値実験により検証する.

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© 2000 日本知能情報ファジィ学会
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