日本ファジィ学会誌
Online ISSN : 2432-9932
Print ISSN : 0915-647X
ISSN-L : 0915-647X
カオス理論を用いた都市高速道路流入交通量の時系列予測に関する研究
秋山 孝正小川 圭一奥嶋 政嗣土田 貴義
著者情報
ジャーナル フリー

2002 年 14 巻 4 号 p. 421-430

詳細
抄録
都市高速道路の適切な交通管理をおこなうためには,各オンランプからの流入交通量の予測をおこない,それにもとづく本線上の交通状況の予測をおこなう必要がある.しかしながら,流入交通量は不規則な変動を示すため,従来法である指数平滑法による予測は困難であった.そこで本研究では,不規則な変動に対応できる予測方法として,カオス理論,ニューラルネットワークを用いた流入交通量の時系列予測方法を提案する.さらに,流入交通量予測値を用いて渋滞シミュレーションによる交通状況の予測をおこない,交通管理への適用性について検討をおこなう.この結果,従来法に比較して予測精度が向上することがわかった.とくに,短期的な流入交通量の変動の予測においては,局所ファジィ再構成法を用いたカオス理論による予測が有効であることがわかった.
著者関連情報
© 2002 日本知能情報ファジィ学会
前の記事 次の記事
feedback
Top