抄録
従来より, あらかじめ与えられた入出力データに対し, その入出力関係を近似するためにファジィ推論ルールを自動生成する手法, ニューラルネットワークを用いる手法などが提案されている.しかしながら, これらの手法では, 「温度」, 「重量」など容易に数値化できる数値属性のみが入力属性として扱われてきた.これに対し, 現実問題では数値属性のみでなく, 「材質」, 「型式」など数値化困難な記号属性を扱う必要がある.筆者らは, まず数値属性と記号属性の両方を入力属性として扱えるようにファジィ推論ルールを拡張し, 次に拡張した推論ルールを入出力データから自動的に生成する手法を開発した.これにより, 与えられた入力データに数値属性と記号属性の両方が含まれている場合にでも, 入出力関係を近似する推論ルール群を自動生成することが可能になった.