抄録
本研究では, 米の食味解析を行うため, 学習型ファジィ if-then ルールに基づくファジィシステムを構築し, 数値実験によりその性能に関する考察を行う.具体的には, 米の食味に関する官能検査における6種類の要因の間の関係を, 5種類の入力変数(香り, 外観, 味, 粘り, 硬さ)と1種類の出力変数(総合評価)を持つファジィシステムによりモデル化する.ファジィ if-then ルールとしては, 結論部が実数であるものを用い, 降下法により結論部実数の学習を行う.数値実験により, 学習用データおよび評価用データに対するファジィシステムの性能を, 階層型ニューラルネットの性能と比較する.また, 学習により生成されたファジィ if-then ルールの有用性に関する検討も行う.