日本ファジィ学会誌
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ファジィ識別システムにおける投票識別方式
石渕 久生森澤 武彦中島 智晴
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1997 年 9 巻 2 号 p. 251-260

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抄録
本研究では, 投票の概念を用いて, パターン識別を行う手法を提案する.本研究で提案する投票は2種類ある.一つはファジィIf-Thenルールによる投票であり, もう一つは複数のファジィ識別システムによる投票である.まず, ファジィIf-Thenルールによる投票について述べる.ファジィIf-Thenルールによる投票識別方式は, パターン識別を行うためのファジィ推論の一つと考えることができる.このとき, 投票によるファジィ推論を用いるときのファジィIf-Thenルールの確信度の学習法についても述べる.次に, 複数のファジィ識別システムによる投票について述べる.複数のファジィ識別システムによる投票では, 完全一致方式, 過半数方式, 重み付け方式の3種類の投票方式を提案する.最後に, アヤメデータ, 盲腸データ, 癌データに対して, 複数のファジィ識別システムによる投票識別方式を適用する.数値実験により, 複数のファジィ識別システムによる投票が, 個々のファジィ識別システムよりも高い識別能力を持つことを示す.また, ファジィ識別システムと, 他のパターン識別手法との比較も行う.
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© 1997 日本知能情報ファジィ学会
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