日本庭園学会誌
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論文
孤山尹善道の曲水堂庭園の空間構成と水景手法に関する考察
白 志星徐 聖徹金 根鎬
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2009 年 2009 巻 21 号 p. 21_21-21_29

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抄録
孤山尹善道の曲水堂庭園は敷地の中央を流れる自然の小川を庭園構成の端初として利用し、水景に重点を置いた統一感のある庭造りを見せている。曲水堂庭園の特徴的な水景の手法はまず川を堰き止めて水景空間を作り出していることである。さらに橋を堰き止として活用し、渓流の中に広い水面を持つ渓潭を造っていることは孤山ならではの特徴を見せるところと言える。
曲水堂庭園は静的な水景が主となっている。それは隠遁と言う孤山の人文社会的な背景を土台にした観照の精神世界を見ることができ、これは水景に対する観賞においても眺めて楽しむことが主となる。
曲水堂庭園は自然の中で直線が強調された護岸を成しており、単純明快な水景を見せている。
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© 2009 日本庭園学会
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