地学雑誌
Online ISSN : 1884-0884
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表紙
上越海盆・海鷹海脚の海底に露出するメタンハイドレート・ブロック
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2009 年 118 巻 1 号 p. Cover01_1-Cover01_2

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抄録

 海洋研究開発機構の無人探査機ハイパードルフィンの超高感度カメラ,スーパー・ハープで撮影した,海底露出する塊状のメタンハイドレート.マニュピレーターの手の幅は約18cm.水深約900m,海鷹海脚北部の崩壊地帯.後ろの壁の白い塊もメタンハイドレート.海水はメタンに未飽和であるため,海底に露出したメタンハイドレートは短時間のうちに溶解し,スムースな外形を呈すると予想されるがここでは鋭い破断面で覆われる.海底直下にあった塊状のメタンハイドレートが,自らの浮力と下部からのガス圧により物理的に破壊され浮上し,その断片が崩壊地形の壁に露出したものと考えられる.
(松本 良;写真提供:海洋研究開発機構(なつしまNT07-20))

© 2009 公益社団法人 東京地学協会
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