一般的な水道管布設工事で管を埋設する場合,掘削した発生土は廃棄処分され,埋戻しには砂系の購入土が使用されることが多い。ここで,発生土を埋戻し土として活用できれば,自然環境への負荷及び工事費用の低減が可能となる。国土交通省から通達された「発生土利用基準について」により,改良せず使用可能な発生土が定められているが,煩雑な室内土質試験が必要であり発生土の活用は広く普及していない。本研究では,原位置での発生土の簡易判別法(FK法)を全国各地の発生土に対して適用したうえで,発生土が一般の埋戻し土として利用可能かどうかを「水道管布設工事現場を再現した転圧実験」から得られる供試体の各種試験結果等をもとに評価した。その結果,FK法で合格とされた土は,購入土と比較し遜色ない締固め度及び強度が得られ,発生土の簡易判別法としてのFK法の適用性が示された。