促進養生法は,地盤改良時の室内配合試験および品質・出来形管理における改良土の強度発現の当否をわずか1日で見極めようとするものである。本報では,標準土としての市販のカオリンおよびベントナイトを対象に同養生法に関する基礎的な検討を行い,クリーク底泥を対象に改良時の強度発現特性ついて促進養生法および通常養生法のもとで実験的検討を行った。標準土による基礎的な検討結果から,促進養生法による一軸圧縮強さqu1は28日養生による一軸圧縮強さqu28との間で直線関係が成り立つことがわかった。クリーク底泥に促進養生法を適用した結果,qu1はqu28より低かった。他方,強度比qu28/qu1について,セメント系固化材の種類および水セメント比による差は生じるものの,配合量の変化によらず概ね一定の値を示した。これらの結果から,促進養生法は有用であるとの見通しを得た。