製鋼スラグ混合土を多様な用途で利用するため,粘土の含水比が液性限界よりも低い場合における強度発現を調べた。また,製鋼スラグ混合土において標準とされている径 100 mm,高さ 200 mm の供試体の強度と同等の強度を径 50 mm,高さ 100 mm の供試体で求める方法について検討した。ハンドミキサーで混合した試料では初期含水比 0.9wLの試料は 1.1wLの試料より強度が低下したが,強制 2 軸ミキサーで混合した試料は初期含水比が 0.9wL でも含水比の低下に伴う強度増加がみられた。混合品質の違いが強度差となったと考えられる。スラグの最大粒径を 10 mm とする 2 つの方法で作製した径 50 mm,高さ 100 mm の供試体の強度は,いずれも標準試料の強度の 1.12~1.13 倍であり良好な相関を示した。これらの方法は本材料の研究の効率化の観点で有効と考えられる。