岩石の乾燥密度ρdと一軸圧縮強さqu, 変形係数E50にはユニークな関係がある。この関係を用いて,岩石のボーリングや試料採取等によるquとE50の乱れの評価や推定法“ρd法”を提案した。ロータリー式チューブサンプリングとパーカッションワイヤーラインサンプリングで得た32試料に対して,ρd法の適用性を検討した。一方,剛性回復率SRRを用いた軟岩の乱れの評価法があるが,SRRは初期の変形係数Eに対する各応力σのEの比の変化に着目するため,乱れた試料でもσとひずみの関係が直線的であれば,SRRの値が小さくなる。ρd法は,岩石のボーリングや試料採取等による乱れの評価法として有効である。