水路構造物など縦断方向に長い構造物の液状化対策を講じる場合,全線に渡り液状化を防止する対策は非合理的である。要求性能を満足する範囲内で損傷を許容する合理的な対策が望まれ,それには,水路の変状挙動を精度良く予測できる手法を準備することが重要である。著者らは,地震時に変状が大きいと想定される用・排水路が併設された2連(分離)開水路構造を対象に,重力場における振動台模型実験,および2次元有効応力解析コードLIQCA2D07を用いた再現解析を行うことで,水路の挙動の検証と提案する対策工(排水機能付き矢板)の効果を確認した。また,良好な再現性が得られ,本研究で用いた解析手法の,水路構造物の変状予測への適用性が確認された