地盤工学ジャーナル
Online ISSN : 1880-6341
論文(特集号論文)
史跡 昼飯大塚古墳墳丘の復元と整備に関する地盤工学的検討
三村 衛吉村 貢寺尾 庸孝豊田 富士人中井 正幸
著者情報
ジャーナル フリー

2011 年 6 巻 2 号 p. 141-155

詳細
抄録

岐阜県最大の前方後円墳である昼飯大塚(ひるいおおつか)古墳の史跡整備の一環として実施された発掘調査に伴い,地盤工学の観点から墳丘盛土の調査を行った。破壊的な調査・試験方法が適用できないことから,本質非破壊調査手法である表面型RI密度水分計と針貫入試験を適用した。針貫入試験による力学的な特徴から墳丘盛土がほぼ水平の構造を持つことが明らかとなった。部分的には斜めの層構造も確認され,古墳墳丘の築造材料の掘削・運搬・荷降ろしの過程を考察する資料を得た。また,強度の変動パターンを分析することにより,墳丘盛土が15~40cm程度の層厚で築造されたという痕跡が得られ,墳丘試料に対する締固め試験により,墳丘盛土の築造時の締固めエネルギーは,およそ人が足で踏み固めたものに相当する0.1×EcJIS程度であることがわかった。墳丘復元に使用される候補材料についても室内地盤材料試験を行って,現墳丘の性状に近い材料を選定し,墳丘復元工事の施工方法を提案した。

著者関連情報
© 2011 公益社団法人 地盤工学会
次の記事
feedback
Top