抄録
常時微動は,地盤の振動特性や地震防災対策を構築するときによく利用されている。本研究では,地盤の常時微動特性に及ぼす地盤条件の影響を定量的な観点から検討するため,N値,土層の種類さらに工学的基盤までの深さが明らかになっている宮崎市内のボーリングデータから48地点を選定し,常時微動計測を行った。そして,48地点の常時微動の水平成分と上下成分のフーリエ振幅スペクトル比(H/Vスペクトル比)の卓越周期と工学的基盤(N値≧50)までの層厚(基盤深度)との関係を検討した。また,基盤深度を表す推定断面図の作成を行なうことで,常時微動H/Vスペクトル比の卓越周期と工学的基盤までの層厚との関係の有効性を検証した。 この結果,常時微動計測結果から得られたH/Vスペクトル比の卓越周期と基盤深度の関係が,ボーリング調査の第一次近似として有効であることを示した。