地盤工学会災害調査論文報告集
Online ISSN : 2758-0490
1964年新潟地震に際して液状化発生と震災直後の市内の状況を映像記録した弓納持福夫氏の業績
東畑 郁生吉田 望
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2024 年 2 巻 1 号 p. 1-40

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抄録

1964年の新潟地震の発生に際し、新潟在住の写真専門家である弓納持福夫氏が、液状化発生の瞬間から地震直後の新潟市の被災状況までを、地上と航空機の両方から、静止画像と8ミリ動画で明確に記録されたことは、すでに広く知られている。液状化現象が自然災害の一種として工学的な対応を迫られるきっかけとなったのがこの新潟地震であり、それと同時に早くも現象の実態が画像として明瞭に記録されたことは、その後の技術の発展において極めて有意義であった。弓納持氏がそのような業績を残すにあたっては、同氏が地震発生の瞬間に装備、飛行機など諸条件がすべて整った状態で現場に存在した、という偶然の組み合わせに、後世の人間は驚かされる。2023年、弓納持氏は映像すべてを地盤工学会の管理に寄託されることとなり、学会としては誰でも自由に利用できるよう、学術的な意義説明を合わせて、JSTAGEの機構を通じてすべての映像を一般公開することにした。この趣旨に沿って本論文は、弓納持氏撮影の映像にその後の知見を合わせて説明を加えるとともに、必要に応じて他の情報をも追加して、読者の理解に資することにした。文中でも記述しているが、公開された弓納持氏の映像は、撮影者として同氏のお名前、そして管理者として地盤工学会の名前を明記することを条件として、誰でも許諾申請無しに使用することができる。斯界の発展に永く役立てば幸いである。

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