心身健康科学
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原著論文
特別養護老人ホームでの栄養ケアマネジメント実施後の入居者の変化について
土屋 江子近藤 昊
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2012 年 8 巻 1 号 p. 35-40

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抄録

本研究の目的は,栄養ケアマネジメントが介護度の高い特別養護老人ホームで実施される機会に,栄養ケアマネジメントの効果を心身の状態の変化から調査することである.対象は,群馬県のある特別養護老人ホーム1施設で,体重測定が毎月実施できた入居者であった.調査期間は,栄養ケア未実施群では平成17年4月から9月までの期間,栄養ケア実施群では平成17年10月から平成18年9月とした.栄養ケアマネジメント開始月は,各入居者により違うため,其々の開始月から6ヶ月で評価をした.体重,介護度,栄養リスク等を調査した.結果は,栄養ケアマネジメント実施後に体重維持もしくは体重減少の改善がみられた.介護度は栄養ケアマネジメント実施をしても悪化しやすいことが分かった.栄養リスクは,改善者が6名,悪化者が14名で悪化しやすいことが分かった.これらの結果は栄養ケアマネジメントにより特別養護老人ホームの入居者の栄養状態の悪化を予防することは非常に難しいが,体重維持や体重減少の改善がみられ,QOLの改善につながる可能性があることが明らかになった.

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© 2012 日本心身健康科学会
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