抄録
人口18,000人の地方農村部にある公立保育園において,2012年と2013年の歯科検診の際,質問用紙「はみがきと食生活のアンケート」を配布して,検診結果との関連性について調査を行った.児童数は124名,年齢分布は0~5歳,兄弟の数は2~3人が多く,祖父母との同居率は約25%だった.
全体として口腔衛生への関心度は高く,仕上げみがきは「毎回」と「時々」を合わせるとほぼ全員が行っていた.フッ化物の使用は歯磨剤とフッ素ジェルの複数の使用等もみられたが,使用開始年齢が2~3歳頃からと遅い傾向がみられた.食生活に関しては,年齢が上がるに従って多様化してリスクも高まる傾向がみられた.また祖父母との同居は,低年齢では非同居の群と比べてう蝕歯数が多くみられたが,4~5歳では差はみられなかった.