日本ヘルスケア歯科学会誌
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原著
玉島歯科診療所で行った自家歯牙移植の予後について
岡 恒雄
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キーワード: 自家歯牙移植, 生存率, 生着
ジャーナル オープンアクセス

2020 年 21 巻 1 号 p. 30-35

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抄録
当院で筆者が行った自家歯牙移植の現状を把握し,改善点を明らかにするために予後調査を行った.調査期間は,2005年4月から2018年3月までに自家歯牙移植をされたものとした.その期間に自家歯牙移植を受けた者は52人,52歯であった.平均年齢は44.6歳,観察期間は平均4.1年であった.自家歯牙移植が必要となったレシピエント部の抜歯理由の多くは,う蝕が原因であった.ドナー部は下顎の第三大臼歯が69.2 %と多く,レシピエント部も下顎大臼歯部が78.8 %と多かった.喪失歯は6本あり,カプラン・マイヤー法による5年生存率は,89.2 %であった.自家歯牙移植時の生着状態が,喪失歯も含め予後に一番影響していた.リスクファクターの解析では,ログランクテストの結果,喫煙で有意差(p<0.05)が認められた.一方,性別,年齢(50歳以上,50歳未満),歯根形態(単根,複根)では有意差は認められなかった.当院全体では,同期間77歯の自家歯牙移植がされており,1年間での取り組みとして換算すると歯科医師一人年平均1.5本であった.歯科治療に占める自家歯牙移植は,頻度の少ない処置といえる.
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