日本ヘルスケア歯科学会誌
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原著
患者との情報共有と定期的メインテナンスケア
診療情報の共有に関する57歯科診療所間の比較研
秋元 秀俊
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ジャーナル オープンアクセス

2020 年 21 巻 1 号 p. 40-53

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抄録
日本ヘルスケア歯科学会では,「ヘルスケア診療」の要件(予防ケアを診療の基本に据え,患者と診療情報を共有し,チームで診療し,メインテナンスシステムを確立する等)を満たした診療所を「健康を守り育てる歯科診療所」として認証する制度を設けているが,その認証を受けるにあたって,診療について患者の評価を尋ねるアンケート調査を条件にしている.この無記名郵送式の質問紙調査の結果(57歯科診療所,回答数8,567)を二次的に利用し,①口腔内写真撮影,②デンタルX線撮影,③カリエスリスク検査,④歯周組織検査の四つの検査について,(a)検査の実施率,(b)検査結果の理解率を評価し,併せて(c)定期的メインテナンスの必要性理解率について調査した.さらに57歯科診療所を匿名化したうえで,各診療所の(a)検査実施率,(b)検査結果の理解率,および(c)定期的メインテナンスの必要性理解率を算出し,(a)と(b),(b)と(c)の座標に57歯科診療所をプロットし,診療所の分布状況(相関係数)をもって(a),(b),(c)の相関を調べた.その結果,(a)検査実施率と(b)検査結果の理解率の間には相関は認められず,(b)検査結果の理解率と(c)定期的メインテナンスの必要性理解率との間には相関が認められた.(a)検査の実施,(b)検査結果の理解,(c)定期的メインテナンスの必要性の理解は,いずれも歯科衛生士によって担われる診療業務で,その役割の重要性が確認された.
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© 2020 一般社団法人日本ヘルスケア歯科学会

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