日本家庭科教育学会大会・例会・セミナー研究発表要旨集
第46回日本家庭科教育学会大会
セッションID: 9
会議情報

第46回大会口頭発表
中国地区小学生・中学生・高校生の家庭生活についての意識と実態の全国調査との比較(第2報)
-小学6年生の基本的な生活技能の実態と家庭科の学習経験と効果,問題解決への意欲価値観の形成)など-
*田結庄 順子猪野 郁子入江 和夫
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抄録
 <研究目的>研究目的は第1報と同様である.小学6年生の実態を明らかにし,得られたデータと全国データを比較し,地域の課題に対応した家庭科のカリキュラム開発の基礎資料としたい。<研究方法>第1報と同様である。調査実施期日,実施校,配布数,有効回収数等,入力・集計等は前報のとおり。<研究結果>6年生の結果の特徴があったものを記す。1.基本的な生活技能の実態と意欲・関心について1)食衣住生活技能の実態と意欲・関心---食生活の4項目すべてで女子が男子に比べ実践率が高い結果であった。「もっとじょうずになりたいこと」の意欲・関心は,食生活3項目が高く,実践状況とは逆の結果であった。衣生活4項目のうち,「季節や気候にあった服装を自分で決める」を77.3%の児童が実践していた。最も実践率が低いのは「ボタンのとれた時に,ボタンをつける」であった。住生活・環境の4項目は,全ての項目で約6割以上の児童が実践しており,女子の実践率が高かった。全国の集計結果と比較すると,「そうじ」「温度や空気の調節」の実践率は低い。「ゴミを決められた方法で出す」は実践率が高く,特に男子の実践率が高い。消費の2項目とも女子の実践率が高く,全国結果と比較すると消費 二生活中国地区男子の実践率の低いことは,今後の課題だ。2)対人関係について---対人関係2項目では,全国の集計結果と比べ実践率が高いが,「声をかけたり手助けをする」は実践頻度が低い。学習内容が実際の生活に生かされていない。2.金銭についての自己管理は、男子の金銭感覚が極端である 3.衣、食、住に関する意思決定1) 食生活に関する意識--- 安全性や食事にかける時間についてはあまり気にしないことがわかった。2)衣生活に関する意識---衣服を購入するとき、気にかけるものとして、「着心地がよい」「値段が安い」「長く着られる」「丈夫」を7割の児童が気にかけていた。女子の関心が高い。3)住生活に関する意識---部屋の使い方では,「風通しをよくする」「友達をよんで楽しく過ごす」が上位で女子が高い。4.家庭の働きと家族についての意識1)家族についての意識---家に帰ったときの気持ちでは、「ほっとする」が多く、男子と女子で異なっていた。2)家庭の働きについての意識---全体的に女子の数値が高く、特に「寝たり休んだりする」「子供を生み育てる」の男女差が大きかった。3) 家族に望むこと---「家族みんなが楽しくくらす」が最も多く、「寝たり休んだり」「両親が仲良くくらす」と続く。5.家庭科の学習経験とその効果---効果があったは,「できるようになったこと」「わかるようになったこと」「気づくようになったこと」「考えるようになったこと」で,全てで女子の意見が高く,全国との比較でも女子は高く,男子は低い。6.問題解決への意欲 生活問題の解決に向けての意欲の9項目のうち,8項目において「とても大切にしたい+大切にしたい」の割合が8割以上であった。「時間の使い方」「お金の使い方」の重視度が高く,「人の助けを借りること」の重視度が低い結果となり,全国との比較においても同等であった。これらのことからともに生活する人々への認識に一層気づきを期待するとともに内発的な意識の持ち方の追及をしていきたい。
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© 2003 日本家庭科教育学会
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