日本家庭科教育学会大会・例会・セミナー研究発表要旨集
第49回日本家庭科教育学会大会
セッションID: 22
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第49回大会 口頭発表
学校教育における住居領域の教材開発
コンピュータを使った住み方シミュレーション教材の開発
*黒光 貴峰関川 千尋
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抄録

【目的】
 情報化の進展に伴い、学校教育の中にも設備環境への取り組みが図られてきた。それらは高い環境のものとなってきているが、児童・生徒を視野にいれた指導体制の整備など、ソフト面での取り組みは遅れている。そのため、今後は有効的な活用と教育内容の充実が課題となっている。我々の関連教科である家庭科教育においても、生活が情報化を背景に技術革新している現状を見ればこれらが導入されていくことは当然のことである。そこで、当研究では、1)コンピュータを導入した手法の教材の開発を行う、2)実際に開発した教材を教育の現場におろし、当教材の有効性を検討すること、を目的とし、「住生活教育における情報機器の導入の仕方」について提言していく。
【方法】
 以上の目的を果たすための方法として、1)については、高校生のおかれているコンピュータ環境を明らかにし、教育カリキュラムを設定し住み方演習課題の教材開発を行った。2)については、京都教育大学付属高等学校にて実践を行い(調査期間2006年1月から2月)、提出した課題およびアンケートをもとに行った。
【結果】
(1)教材としては、スタディシート方式である中規模住宅演習1)2)教材を参考とした。また、コンピュータの導入については、前段階で開発した小規模住宅演習3)4)を参考に行った。(2)開発教材実施校である対象者は、高校2年生155名であり、男性38.1%、女性61.9%であった。全体の92.9%の者が家庭にパソコンを所有していた。所有している者の利用頻度は、「週に1~2日」が34.7%と最も多く、次いで、「ほぼ毎日」(29.9%)、「ほとんど利用しない」(18.1%)、「週に3~5日」(17.4%)であった。(3)課題に対しての所要時間は、平均145分(標準偏差64.12分)であった。(4)演習中に教師から助言を受けたものは、全体の53.1%であった。(5)課題に対しては、全体の72.0%の者が自分なりに納得がいく間取りになったと回答していた。(6)課題の内容については、全体の63.8%の者が「適当であった」と回答していた。(7)パソコンを使った当教材については、全体の76.3%の者が「おもしろかった」と答え、高い満足度であった。以上、(1)から(7)の結果からコンピュータを導入する教材開発について考察を加えた。

1)関川千尋:中規模住宅の住み方演習シミュレーション教材の開発について(第1報)-開発教材の組み立てとそのフィールド実施-,日本家庭科教育学会誌第43巻第1号,p.p17-24.2000.4
2)関川千尋:中規模住宅の住み方演習シミュレーション教材の開発について(第2報)-演習結果を通してみた当教材の特性と演習成果決定要因-,日本家庭科教育学会誌第43巻第1号,p.p25-32.2000.4
3)黒光貴峰,関川千尋:学校教育における住居領域の教材開発(1)-コンピュータを使った住み方シミュレーション教材の組み立て-,日本家庭科教育学会誌第48巻第4号,p.p.298-307,2006.1
4)関川千尋,黒光貴峰:学校教育における住居領域の教材開発(_II_)コンピュータを使ったシミュレーション教材の有効性の検討,日本家庭科教育学会誌第48巻第4号,p.p.308-318,2006.1
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© 2006 日本家庭科教育学会
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