日本家庭科教育学会大会・例会・セミナー研究発表要旨集
第55回大会・2012例会
セッションID: B3-7
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第55回大会:口頭発表
家庭科教育における自己評価
*伊深 祥子
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抄録
はじめに家庭科教育における自己評価の意味と方法を検討する。はじめに自己評価とは何か、自己評価の定義をまとめる。[一般的に行われている自己評価(企業の人事考課・学校評価)]自己評価とは、自分で自分についての評価(吟味)をする機能。この場合の「自己評価(する)」は英語で「self-evaluation」という。社会において自らから生み出したものを評価する。あらかじめ設定された価値基準に照らした価値判断。値踏み。 [教育における自己評価] 安彦(1987)から鳥居靖之(実践家):習得した知識が自分にとってどのような意味や値打ちをもっているか、また、習得した知識を自分にとっての意味や値打ちに結びつけるような生かし方について自分で評価し、吟味していくといった自己評価が考えられなくてはならない。学習している自分自身から一歩はなれて、外側から客観的に学習している自分をとらえる目を育てること。安彦忠彦:①自分を超える目をもつこと。②自省と自信を促すこと。「知識」レベルの自己評価だけでなく、学習主体の知恵をどれだけ高め、深めえたかという「知恵」レベルにおいて自己評価がおこなわなければならない。 それでは実際に学校現場で実施されている家庭科の自己評価にはどのようなものだろか。[学校現場で実施されている家庭科の自己評価] *作業表で毎時間自己評価をすることで自分の学びを振り返り、つぎの学びの課題をみつける。 *忘れ物はないか、努力したか、課題に到達したかを点検する。上記のような自己評価は自省すること、自分でつぎの課題をみつけるという意味があるが、自己評価する基準は教師が決めている自己評価である。しかし、子どもは授業の中で教師が思ってもいないことを学んでいたり、思っている以上のことを学んでいることがある。自己評価の基準は教師が決めるものだけではないのではないだろうか。教育における自己評価はあらかじめ設定された基準に照らして値踏みするだけのものではない。子どもの成長のための自己評価が求められる。 [教員養成で自己評価の意味を問う]教員養成における講義で自己評価を実施した。35名の自己評価の記述内容133項目のなかで、「自分の学びの客観視」が42、「理解したこと」25、「授業への要請」16、「自分の努力」13が見られた。他に「自分の気持ち」「考えたこと」「自分の方向性」の記述もあった。自己評価では、自分は何を学んだのか、何が学べなかったのか、これからの課題は何かがメタ認知されていた。その意味で自己評価は授業評価と表裏の関係にあるといえる。教育における自己評価は自己診断や自己点検で終わるものではない。自分の学びを客観視する自己評価の研究が必要である。 参考文献安彦忠彦.(1987).自己評価「自己教育論を超えて」.図書文化.安藤輝次編.(2002).評価規準と評価基準表を使った授業実践の方法.黎明書房.田中耕治編.(2005).よくわかる教育評価.ミネルヴァ書房.
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© 2012 日本家庭科教育学会
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