日本家庭科教育学会大会・例会・セミナー研究発表要旨集
第57回大会・2014例会
セッションID: A4-6
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第57回大会:口頭発表
小中学校家庭科「洗う」学習に関する知識調査
*潮田 ひとみ今村 律子赤松 純子與倉 弘子深沢 太香子山田 由佳子
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抄録
1.目的
日本家庭科教育学会第56回大会にて,発表者らは洗浄に関する小中の学習指導要領解説の記載内容について3つの問題点を指摘し,この問題点を考慮した知識テストと「洗う・洗浄」に関するアンケートを教育大に所属する大学生に対して実施した. 今回は,近畿圏教育大学在籍中の中高家庭科免許取得予定者に対して同様のアンケートを実施し,これらのアンケート結果の比較から「洗う・洗浄」に関する理解度と考え方の現状を明らかにすることを目的とした.
2.方法
指導要領と家庭科教科書の記載内容の省察により系統的学習がなされていないと推測された内容を中心とする,洗浄に関する知識テスト8問を作成した.小中高での「洗う・洗浄」に関する実習・実験経験とその内容,小学校の学習における「洗う・洗浄学習の有用性」,「洗う」に関する現状について調査した.これらの洗浄に関するアンケートを,近畿圏教育大学在籍中の中高家庭科免許取得予定者に対して実施した.前回調査した教育大に所属する小学校教員免許取得予定の1年生をA群,各大学にて洗浄に関する講義を1時間以上受講済みの近畿圏教育大学中高家庭科免許取得予定者をB群として結果を比較した.
3.結果及び考察
A群の回答者は181名,B群の回答者は131名であった.
小中高で,「洗う・洗浄」に関する実習経験があるかどうかを尋ねた問いに対して,A群では,小中高いずれかの校種で実習した経験があると回答したものは39%,B群では61%と,B群の実習経験が高かった.「「洗う」学習は,自立につながる学習である」に対し,そう思うと回答したものは,A群では66.1%,B群では85.4%であり,「洗う」学習は自立につながる学習であると考えられているが,その割合はB群で高かった.
また,「洗剤には蛍光剤が含まれているものと含まれていないものがある.含まれている洗剤で洗った時は,含まれていないもので洗った時よりも,白いシャツが輝くような白さに仕上がる.それは,蛍光剤が漂白剤と同じ働きをしているからである.」に対して,正しい(○)か,正しくない(×)か,×の場合にはその理由を問う,知識テストの結果は,A群の正答率は9.4%,B群の正答率は24.8%とB群の正答率が高かった. 知識テスト8問の合計点数(満点を40点とした場合)の平均点は,A群で19.0点,B群で23.0点と有意にB群の点数が高かった.
「小学校で洗う学習を教授する必要がある」に対して「そう思う」または「そう思わない」と回答したものの知識テストの点数は,A群「そう思う」19.2点,「そう思わない」16.6点,B群「そう思う」23.2点,「そう思わない」21.2点であった.t検定の結果,A群,B群ともに,「そう思う」と回答したものと「そう思わない」と回答したものの知識テストの点数には有意な差はみられなかった.
「小中高で洗う学習に関する実習経験がある」に対して「ある」または,「ない」と回答したものの知識テストの点数は,A群「ある」20.2点,「ない」18.2点,B群「ある」23.7点,「ない」22.1点であった.t検定の結果,A群では,「ある」と回答したものと「そう思わない」と回答したものの知識テストの点数には有意確率0.03で有意な差がみられ,小中高で実習経験があるものの知識テストの点数が高かった.B群では,有意な差はみられなかった.
「現在,洗濯を自身で行っているか」に対して「行っている」または,「行っていない」と回答したものの知識テストの点数は,A群「行っている」19.5点,「行っていない」18.6点,B群「行っている」24.0点,「行っていない」21.1点であった.t検定の結果,A群では,有意な差はみられなかったが,B群では,「行っている」と回答したものと「行っていない」と回答したものの知識テストの点数には有意な差がみられ,洗濯をしているものの知識テストの点数が高かった.
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© 2014 日本家庭科教育学会
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