日本家庭科教育学会大会・例会・セミナー研究発表要旨集
第57回大会・2014例会
セッションID: B2-5
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第57回大会:口頭発表
小学校家庭科献立学習のための教科書教材のあり方
*宇高 順子
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抄録
【背景および目的】
現行の「小学校家庭 B日常の食事と調理の基礎」に関する学習指導要領の解説には、3つの食品グループのそろった1食分の献立を考えることができるようにする旨が記載されている。教科書ではさらに踏み込んで、2社いずれにおいても、1食分の献立作成方法として、主食、汁、おかず(大・小または、主菜・副菜)を組み合わせる考え方が、図で示されている。これらの教科書で、おかずの組み合わせをどのように指導すればよいかについて、検討した。
【方法】 
まず、教科書の調理実習教材や料理例が、小学生が主菜・副菜の組み合わせを考えるのに適した量や内容であるか否かを検討した。次に、小学生が量の学習をしなくても、量のバランスの良い主菜と副菜の組み合わせ方ができる指導方法を検討した。そうすることにより、小学生が、献立作成および調理実習した料理を、見たり食べたりすることを通して食品の適量を自然に学べるように配慮することが、望ましいと考えたからである。また、みそ汁の具の種類と量についても、あわせて検討した。
【結果】
  その結果、現行の教科書には、いもを中心に、食品群別摂取量のめやすを大幅に超えている料理例が見られた。例えば、めやすではいも50g/日に対して、粉ふきいもやジャーマンポテトでは、1食分でいも100gを使用していた。そこで、教科書教材の提案として、いもは食品群別摂取量のめやすの範囲内とした。
次に、みそ汁は具だくさんのみそ汁を推奨するために、具は3種類選ぶこととし、具の量を、調理後の容積で、鶏卵0.75個分(45mL)(豆腐、いも、かぼちゃ、大根、かぶ等の大きめの具)、鶏卵0.5個分(30mL)(多くの野菜や油揚げ等の小さめの具)、鶏卵0.25個分(15mL)以下(ねぎ等の少量の小さい具)の3段階に量を調整して分類した。これにより、みそ汁から摂れる野菜の量は、調理後の容積で鶏卵1~1.75個確保できる。調理後の容積算出には、筆者が考案した「料理容積法」を活用した。
主菜と副菜の区別については、卵、魚・肉・大豆の加工品の調理後の容積が鶏卵1個分以上の料理を主菜、0.5個分以下のそれを副菜とした。
これに基づいて、教科書の記載料理を主菜と副菜に分類し、さらに主菜を、野菜を調理後の容積で鶏卵1個分以上含む主菜A「みどりの食品グループを多く含む主菜」と、同容積が鶏卵0.5個分以下の主菜B「みどりの食品グループが少ない主菜」になるように、量を調整して分類した。
主菜Aと組み合わせると量のバランスのよい副菜としては、野菜が調理後の容積で鶏卵1個未満の副菜a「みどりの食品グループが少ない副菜」、主菜Bと組み合わせると量のバランスのよい副菜としては、野菜を調理後の容積で鶏卵1個以上含む副菜b「みどりの食品グループが多い副菜」とし、教科書に記載されている副菜を、副菜aと副菜bになるように、量を調整して分類した。また、教科書に記載されている料理のつけ合わせ野菜については、量や組み合わせを調整して、副菜aと副菜bに該当するもの数個ずつを作成し、組み合わせの多様性を持たせた。
主菜Aと副菜a、主菜Bと副菜bをそれぞれ組み合わせることにより、野菜を調理後容積で鶏卵1~2.5個分確保でき、みそ汁の野菜と合わせて、調理後の鶏卵容積で2~4.25個となり、野菜のめやす量に該当する調理後の鶏卵容積3.75個分をほぼ充足できる。
量を調整後のレシピで各料理を調理し、料理の実物大写真シート教材を作成し、食器や食器シート上で料理の組み合わせを考えることができるようにした。同料理シートの裏面には、食材重量、作り方、主菜A・B、副菜a・bの別を記載した。
小学校家庭科において、教科書に記載されている料理例をそのまま組み合わせれば、バランスのよい献立が作成できるように、量の配慮をすることが望まれる。
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© 2014 日本家庭科教育学会
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