家政学雑誌
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肌着に付着するCl量と細菌数
庄司 光中島 清子花田 嘉代子
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1960 年 11 巻 6 号 p. 519-526

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抄録

1. 24時間着用中に、肌着(シャツ・ブリーフ)に付着するCl量は測定部位11ヵ所(夏は9ヵ所)の平均では、1cm2当り、夏は34, 5γ、春5.6γ、秋2.9γ、冬0.0γである。部位別には夏は、背・肩・腋窩が多く、春・秋は腋窩が多い。
2. 24時間着用中に、肌着に付着する一般細菌数は測定部位の平均では、冬の数値を基準にとると、夏は約100倍、春は約7倍、秋は約6倍である。部位別には四季を通じて腋窩が第1位である。
3. 1日、3日、5日、7日連続着用中に、肌着に付着するCl量は測定部位(6ヵ所)の平均では、着用日数の増加と共に増加するが、一般細菌数は一定の傾向が得られない。(実験は10月)
4. 12時間着用中の被服各層に付着するCl量は、春・秋・冬は七分袖シャツの腋窩以外はほとんど0、夏は各層各部位ともに増加するが、最内層が多い。付着する一般細菌数は、春・秋・冬は七分袖シャツの腋窩以外は各層各部位とも非常に少ない。夏は各部位各層とも付着一般細菌数が増す。
5. 24時間着用中の肌着に付着するCl量・一般細菌数を材料別(木綿、ナイロン、アセテート、ベンベルグの8種)にみると、木綿は汚染順位が上位にある。

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