家政学雑誌
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うどんに関する研究 (第1報)
添加される強力粉並びに大豆蛋白粉の生地への影響
定森 許江
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1965 年 16 巻 6 号 p. 346-349

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抄録

1. 中力粉(対照)と中力粉に強力粉を添加した生地をファリノグラムで比較すると、添加量の増加にしたがって生地形成に多くの時間を要し、生地の均質化はおそい。生地の安定度は添加量の増加にしたがって、その度を増す。弾性度、伸びは10%添加の生地が最大である。吸水率、バロリメーター価は添加量の増加にしたがって大きくなる。
2. 中力粉(対照)と中力粉に大豆蛋白粉を添加した生地をファリノグラムで比較すると、添加量の増加にしたがって生地形成に要する時間は短くなり、生地の均質化は早い。生地安定度は添加量の増加にしたがって、その度を増す。弾性度、伸びは1%添加の生地が最大である。吸水率、バロリメーター価は添加量の増加にしたがって大きくなる。
3. 中力粉(対照)と中力粉に強力粉を添加した生地をエキステンソグラムで比較すると、添加量の増加にしたがって伸長抵抗は大きくなる。時間の影響に関しては'ねかし'時間が長くなるにつれて大きくなる。伸長度は添加量の増加にしたがって大きくなるが、'ねかし'時間が長くなると小さくなる。係状係数は、添加量の増加、'ねかし'時間の経過にしたがって大きくなる。
4.中力粉(対照)と中力粉に大豆蛋白粉を添加した生地をエキステンソグラムで比較すると、添加量が増加するにしたがって、伸長抵抗、伸長度は小さくなる。時間の影響に関しては、'ねかし'時間が長いと大きく、90分に於ては最も大きい。形状係数は添加によって僅かに大きくなり、'ねかし'時間との関係では90分の時に最も大きい。

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