家政学雑誌
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職業面からみた父子関係に関する研究 (第2報)
父と子の職業観を中心として (1)
久武 綾子
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1970 年 21 巻 3 号 p. 226-232

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抄録

以上、本稿をまとめると、
1. 幼いころなりたかった職業には地域差がない。
2. 高校生になると将来の職業に対し、現実的になる。
3. 親は一般に、子の職業については子の意志を尊重している。
4. 一般に父親は自分の職業をすいているものの、子どもにはやらせてもやらせなくてもよいと思らている。
5. 子の方は、親の職業はすきでもきらいでもない。しかし、親の職業はやりたくない傾向が強い。
6. 4・5の統計結果は、親の方は職業間に差がみられたが、子の方にはほとんど差がない。
7. 親の職業に就きたい理由は、概してやりがいのある仕事というのが多いが、収入額や続柄に左右されることもある。
8. 親の職業に就きたくない理由は “子どもには子どもの夢や希望がある” というのが圧倒的に多かった。
9. 職業継承意志と満足度との関連を検定した結果、この二つの事象には関連があることがわかった。

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