家政学雑誌
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食塩の食品への浸透について
松崎 淳子江原 絢子山崎 陽子松元 文子
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1971 年 22 巻 4 号 p. 227-231

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抄録

1. 本実験の範囲内では、ゲルの吸塩量は、水分含量が多いほど大きく、天然食品の吸塩量もほぼこの結果と一致した。
2. 最初にゲル中に含まれる食塩が多いほど、吸塩量は小さく、その影響は、成分差 (蛋白と澱粉) による影響より大きいようである。
3. 澱粉の種類による吸塩量の差は小さいが、くず澱粉がもっとも吸塩量は大きく、馬鈴薯澱粉、小麦澱粉の順になった。
4. 食塩は、卵白または澱粉に、ある程度吸着することも考えられるが、そのほとんどが、ゲル中の水分に溶けて存在していると思われる。
5. 卵白と澱粉の混合ゲルは、澱粉の割合の多いゲルほど、吸塩量は大きい。

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