家政学雑誌
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農村主婦の余暇意識 (第1報)
余暇時間
鈴木 敏子
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1973 年 24 巻 2 号 p. 151-156

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抄録
1) 農繁期の余暇時間は年代差が小さく, いずれも1時間内外である.農閑期のそれは年代が高まるほど増加し, 年代別農外就労者率と高い逆相関関係にある.
2) すべての年代で, 余暇時問は9月, 7月, 11月の順に多くなるが, 余暇の少ない年代ほど季節差が小さい.
3) 余暇時間量の午前・午後・夜への配分率や余暇時間帯は, 年代により, 時期により異なってくるが, 共通点は, 配分率が夜にもっとも高いことと, 夜が主要な余暇時間帯になっていることである.
4) 余暇時間の少ないグループほど「余暇なし」の比率が高く, 余暇を持っている者では少ない余暇時間区分段階に集中している.
5) 農村主婦は, 都市主婦の2分の1ないし3分の2の余暇しか持っていない.
6) 余暇時間の少ない年代ほど, そして時期ほど, 満足感は低く, さらに都市主婦の数倍の不満足者がいる.
7) 余暇時間が120分未満のグループに満足感は低く, 300分以上は全員が満足感をもっていた.不満足者はあと1時間から1時間30分の余暇を希望している.
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