家政学雑誌
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農家主婦の健康・家政管理に関する調査研究 (第1報)
食生活と健康の関係
石垣 志津子山口 久子森川 きく武藤 富美子
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1973 年 24 巻 5 号 p. 409-417

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抄録
1) 愛知県平地農村におけるA, B2地域から, 各50戸, 計100戸を層別無作為抽出し, 昭和44年, 45年の2か年にわたり, 栄養, 労働, 余暇, 家計, 意識について調査したが, 今回は栄養と健康について報告する.2) 食其物摂取状況は, A地域よりB地域が平均量が少なく, 各人の食糧構成がアンーランスで, 50戸の標準偏差も大きく開いている.
特に, 牛乳, 卵, 緑黄やさい, 油の摂取量が非常に少なかった.
3) 食費はAB両地域とも, 愛知県農家家計設計基準値5), 1人1日当り200円より低く, B地域は1人1目当り135円であった.
4) 炊事時間も, やはりB地域が1目1時間42分で, 非常に少なかった.
5) 農夫症では肩こり, 腰痛, 疲労症状では足がだるい, 物事が気にかかる, 目が疲れる等が多く, A地域よりB地域に, 経営主より主婦に多く発現率をみた.
6) 疲労の本態はまだ明らかでなく, その原因は種々考えられるが, 第1報で栄養と疲労の関係を分析してみると, 各種食品群を基準量以上摂取する項目の多いほうに健康体者が多く, その間に有意差を認めた.
また, 食品群中, 牛乳, 緑黄やさいの摂取量の少ない者に疲労減点が多く, その間に有意差を認めた.
7) 医師診断結果のうち, B地域の女子に尿たん白者が42%もあり, 魚肉類過剰摂取者との間に有意差を認めた.
以上の結果を得たが, 健康の条件としては, 栄養外の労働条件, 経済状況, 生活環境, 精神状態等, 種々の要因が考えられるので, 引続き調査研究を実施してゆきたい.
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© 社団法人日本家政学会
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