家政学雑誌
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共働き家庭と一般家庭の夫妻の生活時間構造について (第9報)
昭和46年調査と42年調査との比較
稲葉 ナミ桑田 百代杉浦 徳美
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1973 年 24 巻 8 号 p. 745-749

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抄録
共働き家庭と一般家庭の夫妻の生活時間を昭和46年に調査し, 42年調査値と比較した結果, つぎのようなことがいえた.
1) 夫達の生活は平日・休日とも大差ないが, 休日は一般の夫のほうがより休養的である.家事労働時間は42年値より平日は減少ぎみであるが, 休日は増大しており, 共働きの夫のほうがその傾向がより強く協力的になっている.
2) 一般家庭の妻の家事労働時間は平日・休日ともに調査回数を重ねるごとに減少ぎみであったが, 本調査では42年値と大差はない.
3) 共働きの妻は家事労働時間は平日・休日ともに42年値より減少し, 社会的文化的生活も減少しているが, 生理的生活は延びとくに休日に増大している.
4) しかし, 共働きの妻は全労働時間が平日は他の3者より1時間30分から2時間30分長く, 睡眠時間は最も短く, 休日も2~3分の差で全労働時間が最長に近く, 睡眠時間も前調査値より増大はしているが, 最低に近いことは問題である.
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