日本土木史研究発表会論文集
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東京の駅前広場計画の変遷
明治時代から戦災復興期まで
榛沢 芳雄為国 孝敏
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1989 年 9 巻 p. 201-208

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抄録
明治21年に東京市区改正条例が発布され、わが国で初の近代的な都市計画法ができたが、その中心は道路事業であった。この当時鉄道駅周辺に見られた用地は、結果として駅前広場のような空間として確保されたに過ぎない。
大正12年に起きた関東大震災後の帝都復興事業において、都市計画的観点を入れた東京で最初の駅前広場が出現してくるが、当時は街路事業の扱いで実施された。
その後、郊外電車の発達によるターミナル駅での乗降客の増加と交通量の激増により、第2次大戦前に幾つかの駅前広場計画とそれに付属する街路計画が決定されたが、事業が着手されたのは新宿駅のみであった。
戦後すぐに街路計画標準がたてられて土地区画整理事業が実施されたことにより、全国的な戦災復興事業の広まりを見た。東京の事業は、財政の悪化等により規模が縮小されたが、駅前広場計画だけは戦前の計画が継承され、その成果をみることができた。
現在の東京の駅前広場は、多くがこの時の成果を継承したものであり、当時の計画思想が現在に生きている部分も多い。
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