家政学雑誌
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共働き夫妻と一般夫妻の生活時間構造 (第10報)
子の有無・末子の年齢による影響 (昭和46年値と42年値との比較)
稲葉 ナミ桑田 百代杉浦 徳美
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1974 年 25 巻 2 号 p. 151-157

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抄録
東京都公立中学校の教員の家庭について, 生活時間を調査し, 妻の職業の有無別・子の有無別・末子の年齢別に検討し, 昭和42年値と比較した結果, 次の結論を得た。
1) 子の有無により, また, 末子の年齢により, 最も強く影響をうけるのは家事労働時間で, 子のある夫妻は子のない夫妻より長く, とくに, 共働き家庭は夫妻ともに, 平日も休日も有意差である.
2) 子のある家庭では末子が学齢以下の家庭は, 末子が学齢以上の家庭より, 共働き家庭・一般家庭ともに, 家事労働時間が長く, 社会的文化的生活時間は短くなっている.
3) 家事労働時間は昭和31年・36年・42年と次第に短縮してきたが, 46年は増加し, ことに, 子のあるもの, そのうちでも, 学齢以下の子のある家庭は増加傾向である.
これはNHKの調査における昭和35年>40年<45年と同傾向である.
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