家政学雑誌
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2 枚の布の縫合強さ
藤井 香代平岡 和香子石毛 フミ子
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1975 年 26 巻 3 号 p. 202-205

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抄録
1) 平織り・斜文織り・朱子織りの織物組織間には, 今回の実験の範囲内からは差を見出すことができなかった.
2) 縫合布では, たてとたて, よことよこという組合せに比べて, バイヤスの組合せは, 縫い目に直角方向の力で引張った場合は, 原布以上に破断強伸度の大きい縫い目をつくる傾向がある.したがって, バイヤス同志の縫製にあたっては, 縫い目に直角に働く力よりも, むしろその他の方向に働く力, たとえば縫い目と岡方向に働く力などに対して, いかにじょうぶな縫い目をつくるかが, 最も重要であり, 考慮される必要があるといえる.
3) バイヤスの組合せのうち, ノの字はぎとハの字はぎの間の破断強伸度には, 30°と60°の場合に危険率 1%で有意差が認められたが, 45°の場合には有意差は認められなかった.一般に, ノの字はぎのほうが強伸度が大きく, その差のあらわれ方は, 60°>30°>45°の順序であった.
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