家政学雑誌
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キノコ脂質の脂肪酸組成について (第1報)
分類群間における脂肪酸パターンの比較
広井 勝
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1977 年 28 巻 3 号 p. 243-246

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抄録
キノコ脂質の脂肪酸組成をガスクロマトグラフィーにより測定し, 以下のことを明らかにした.
1) キノコ脂質を構成する脂肪酸は, リノール酸, オレイン酸, パルミチン酸, ステアリン酸が主であり, 特殊なものを除いては脂肪酸の種類は比較的限られている.
2) キノコ脂質を脂肪酸組成の特徴から分けると次の5つのタイプに分類される. (1) リノール酸が主体を占めるタイプ, (2) オレイン酸が主体を占めるタイプ, (3) ステアリン酸含量の多いタイプ, (4) リノレン酸含量の多いタイプ, (5) 特殊な脂肪酸を含むタイプ.
3) 脂肪酸組成の特徴と分類との関連では, 同一傾向を示すもの (テングタケ科) と, 種々のタイプが入り混っているもの (ベニタケ科) があることが示される.
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© 社団法人日本家政学会
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