家政学雑誌
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キノコ脂質の脂肪酸組成について (第2報)
キノコのカサとクキの脂肪酸組成
広井 勝
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1977 年 28 巻 6 号 p. 408-412

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抄録
キノコのカサとクキの脂肪酸組成をガスクロマトグラフィーにより分析し, 分類との関連を検討して以下のことを明らかにした.
1) テングタケ科のキノコはカサはオレイン酸が主体を占め, クキはリノール酸が主体を占めている.
2) ハラタケ科のキノコはカサ, クキともにリノール酸が主体を占めている.
3) キシメジ科のキノコはカサの脂肪酸組成により3種のタイプに分類される.1のタイプはリノール酸が主体を占める.2のタイプはオレイン酸が主体を占める.3のタイプはリノレン酸を10%以上含む.
4) ベニタケ科のキノコは独特の脂肪酸組成を持つものがみられる.
5) キノコの脂肪酸組成は環境よりも分類との関連が強い.
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