家政学雑誌
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共働き家庭と非共働き家庭の夫妻の生活時間構造の推移 (第2報)
-家事的生活時間について-
桑田 百代伊藤 セツ大竹 美登利
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1977 年 28 巻 6 号 p. 429-435

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抄録
東京都公立中学校教員の家庭の家事的生活時間を, 1967年, 1971年, 1975年の3回の調査について, 共働き, 非共働き妻の平日・休日のそれぞれにつき, 家事内容別, 子の有無, 末子の就学状況別に考察したところ次のような結果がえられた.
1) 非共働き妻の家事的生活時間の減少は, 育児・教育時間ならびに裁縫・編物時間の減少によるものであり, 共働き妻の家事的生活時間の増加は, 特に末子が就学前の妻の炊事時間の延長によるものである.
2) 全体として炊事時間に延長がみられ, 裁縫・編物時間は減少し, 洗濯・掃除時問に変化はない.家庭用電化製品の大幅な普及は, それらを使用する個別的家事内容と動作時間を変化させても, 総合的生活時間との関連の中で, 家事的生活時間を減少させる規定要因にはならない.
3) 家事労働への夫の協力に時間的変化はみられない.
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