家政学雑誌
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ストレッチ編布による衣服圧について (第2報)
衣服圧と圧感覚との関係
渡辺 ミチ田村 照子岩崎 房子嶋根 歌子
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1980 年 31 巻 6 号 p. 439-444

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抄録

ストレッチ性被服の設計の基礎資料を得るために, 上腕部・大腿部 (被検者各20名) における, 衣服圧と圧感覚との関係について, 7段階評価法およびサーストンの一対比較法を用いて検討した. 結果を要約すると次のとおりである.
1) 衣服圧と圧感覚との間には, 上腕部r=-0.8~-0.9, 大腿部r=-0.77~-0.93の相関関係が認められた.
2) 圧感覚に影響を及ぼしている要因は, 加圧力が最も大きく, 次いで個人差, 試料の順である.
3) 7段階評価によると, 0 (ちょうどよい) は, ほぼ6~89/cm2を中心に分布し, 部位差はほとんど認められなかった.
4) 一対比較の結果, 最も好まれた圧力は, 8, 6.5g/cm2で部位による差は認められなかった. しかし, 好適順位がやや下がると, 部位差を生じ, 上腕部では, 比較的ゆるいものを, 大腿部ではきついものを好む傾向が見られた.

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