家政学雑誌
Online ISSN : 1884-7870
Print ISSN : 0449-9069
ISSN-L : 0449-9069
カドミウム摂取ラットにみられる食欲低下の機構について
鈴木 正
著者情報
ジャーナル フリー

1981 年 32 巻 5 号 p. 401-403

詳細
抄録

1) 実験1において, ラットを3群に分け, 1日絶食後, 実験飼料をおのおの1時間ずつ, 2時間の間隔で3回摂取させた.その結果, 50ppmカドミウム添加飼料を1回目に摂取したラットでは, 2, 3回目の摂食時に基礎飼料に切り換えても, なお摂食量の低下が認められたことは, カドミウムによる摂食量低下, すなわち食欲減退の機構が, 味, 臭いによるものではないことを示唆している.
このさい, カドミウム摂取後, 6~7時間経過した時点においても, なお摂食量の低下がみられている.
2) 実験2では, カドミウムによる摂食量低下作用が, カドミウム摂取後1時間内外ですでにみられ, また, カドミウム摂取, 約1日後には, ほぼ消失することが示された.

著者関連情報
© 社団法人日本家政学会
前の記事 次の記事
feedback
Top