家政学雑誌
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澱粉質食品の老化に関する研究 (第1報)
米飯の老化について
松永 暁子貝沼 圭二
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1981 年 32 巻 9 号 p. 653-659

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抄録

1) β-アミラーゼ-プルラナーゼ法により澱粉糊, および米飯の糊化度を測定した.
2) 本法では糊化澱粉と生澱粉, 老化澱粉の分解率の差が大きいため, 従来法に比較し, 初期の老化から測定することが可能であった.
3) 5%コーンスターチの場合, 低温保存による老化の進行は5%米澱粉に比べ速やかで特に冷凍保存の老化は顕著であった.
4) 米飯の老化は保存条件によって異なり, 冷蔵 (5℃) >室温 (20℃) >冷凍 (-18℃) >電子ジャー (70℃) の順で進行した.
とくに冷凍米飯の糊化度は長く安定で, 適切な凍結, 解凍方法を用いれば米飯保存として最適と考えられる.

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