家政学雑誌
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タマネギの煮熟による香味の変化に関する化学的研究
山西 貞織岡 桔久乃
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1955 年 6 巻 2 号 p. 45-47

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抄録

煮熟による臭及び味の変化は、共に主としてallyldisulfidesの変化による。即、allylsulfidesが一部揮散し、残部は還元的分解によりpropylmercaptaneを生成する。
Propylmercaptaneは蔗糖の50~70倍の甘さを持つ。従つて辛味の本体のallylsulfidesは消失し、propylmercaptaneの甘味のみが糖類の甘味と伴つて甚だ甘く感ずるものと考えられる。煮熟タマネギの匂の主体もpropylmercaptaneであることを認めた。

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