日本家政学会誌
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課題解決場面における父・母・子の関わり合い (第1報)
相互作用の頻度, 手段, 方向
大瀧 ミドリ
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1993 年 44 巻 5 号 p. 333-339

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抄録

本研究の目的は, 父・母・子の関わり合いが子どもの年齢的な発達によりどのように変化するかを明らかにすることにある.4組の親子をケース・スタディ的に対象として, 対象児の1歳時と2歳時の課題解決場面における父・母・子の関わり合いを, 相互作用の交渉単位であるCUの頻度, 手段, 方向について分析し, つぎの結果を得た.
1) CUの頻度における父・母・子の比率は, K子とS子の家庭では安定しているが, F男とW男の家庭では1歳時と2歳時で異なり, 性による影響が示唆される.
2) F男とW男では, CUの手段に言語を使用する比率が年齢とともに上昇するが, K子とS子および4組の両親にはその様な関係は見られない.
3) 子どものCUの方向は, 父親の課題に対する積極性と関係している.父親が課題に興味を示した家庭の子どもは, そうでない家庭の子どもよりも父親に向けて多くのCUを発する傾向が認められる。父親と母親のCUは, 1・2歳時ともに, そのほとんどが子どもに向けられている.

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