高脂肪食摂取時のビタミンA制限が骨評価パラメータへ及ぼす影響について検討した. 11週齢の雄性ラットを基準食 (Cont.) 群, ビタミンA制限食 (AR) 群, 高脂肪食 (F) 群, 高脂肪・ビタミンA制限食 (FAR) 群の計4群に分け, 28日間飼育した.
血清ビタミンA濃度については, 各群間で有意な差は認められなかった. 腰椎の海綿骨の骨体積ならびに骨塩量において, FAR群はCont.群と比較し, 有意に低値を示した. 一方, 大腿骨の骨評価パラメータにおいては, 各群間で有意な差は認められなかった.
本研究において, 高脂肪食摂取やビタミンA制限による腰椎や大腿骨における骨評価パラメータへの影響について示すことができ, 骨粗鬆症予防のための適切な脂質やビタミンA摂取の重要性が考えられた.
本研究ではおもに加熱方法および膨張剤の使用が異なる市販おやき6種類の皮について, おやきの気泡の状態の観測, おやきの官能評価 (「硬さ」「カリっサク感」「ふんわり感」「もっちり感」のほかおやきのテクスチャー表現) と既報の物性測定値を用いて検討した. 膨張剤を含むおやきでは大きな気泡が存在し, 特に蒸かしと揚げ焼きのおやきで顕著だった. 膨張剤を使用しないおやきでは細かな気泡が多く, 気泡割合は低いことが示された. 気泡の数, 割合, および平均サイズは, 官能評価と物性測定結果と相関があった. 特に気泡割合は「ふんわり感」に正の相関を示し, 「硬さ」には負の相関があった. その結果, 焼き (灰焼き) のおやきが最も硬く, カリっとしており, 蒸かし (膨張剤あり) のおやきが最もふんわりしていた. 「もっちり感」は焼き蒸かしのおやきで最も高かった. 各おやきのテクスチャー表現に関するアンケート結果からおやきの種類ごとに特徴的表現があることを明らかにした. さらにこのおやきのテクスチャー表現の結果を主成分分析し「硬さ」と「水分」の2つの主要な因子に基づいておやきの種類を分類できた. 以上のことから加熱方法 (蒸かし, 焼き, 揚げ) と膨張剤の使用がおやきのテクスチャーに大きく影響することが示された. 本研究で明らかとなったおやきの皮の特徴は, 作り手がおやきの製法を検討する際, 加熱方法と膨張剤の使用の選択や, またその硬さや, やわらかさのヒントになると考えられた.