日本家政学会誌
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点集中のガウスの曲率による青年女子の密着衣服パターン曲面形状の特徴抽出
増田 智恵今岡 春樹
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2002 年 53 巻 8 号 p. 795-804

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抄録

3次元体表曲面を密着して覆うパターン形状の分類を明確にするため, 新しい衣服パターン設計を構想した.本報ではサイズを除いた密着衣服原型 (密着衣) の曲面形状の特徴を抽出するため, 曲面幾何学を利用した “角度による点集中のガウスの曲率 (Kc=2π-θ : 欠損角)” による新しい理論を導いた.5つのダーツを縫製して, 3つの境界線 (ネックラインなど) の穴を覆ったような密着衣閉曲面を想定した.その5つのダーツのKcの総和と3つの境界線のKcの総和の合計には一種の保存則, 4π (720度) が理論的には成立する.203名の青年女子の胴部に適合した密着衣に理論を適用した結果, それぞれのモデルのKcの合計角度は720度の一定値になった.サイズに依存しない, 密着衣のバストの膨らみ, 背面の突出, ウエストのしまり, 肩傾斜などの三次元的曲面形状の特徴を, 各ダーツと各ラインのKcの配分から把握できた.これらの特徴がパターンの相似的曲面形状分類のための有効な資料であることが示唆された.

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