日本家政学会誌
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スプラウト類のビタミンC量, ラジカル捕捉活性および豆苗子葉部の調理性
森山 三千江大羽 和子
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2004 年 55 巻 2 号 p. 153-158

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抄録

新種スプラウトであるブロッコリー, レッドキャベツ, マスタード, クレソン, かいわれ大根および豆苗の総 VC 量および DPPH ラジカル捕捉活性は緑豆もやしやアルファルファもやしに比べると高かった. 4種の新スプラウトのうちブロッコリー・レッドキャベツの総VC量, AsA量は, 生長野菜より少なかったが, マスタード・クレソンでは差がなかった.豆苗は発芽4, 5日後に総 VC 含量が最も多くなり, AsA 合成酵素活性と正の, AsA酸化酵素活性とは負の相関性が見られた.また, 総VC量の多い発芽5日後にはDPPHラジカル捕捉活性も高く, 現在市販されている生育日数 (7~8日) よりも2日程早い時期の方が機能性が高いことが示唆された.また, 廃棄されている豆苗の子葉部には, 可食部の68%のDPPH ラジカル捕捉活性と21%のVC量が存在した.茄でてバターで炒めるなど調理法次第で美味しく食することができたので, 子葉の利用を提案したい.

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