日本総合健診医学会誌
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健康診断における新しいHealth Practice Indexの導入
若尾 勇岸本 剛鈴木 美博深川 和弘大江 敏江高橋 英孝吉田 勝美
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1998 年 25 巻 2 号 p. 145-151

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抄録
健診で生活様式を評価する際, BreslowらのHealth practice index (HPI) が問診の項目として利用されている。しかし, それらの項目が我が国で行われている健診で発見される健康異常と整合性があるかどうかについては十分な検討がなされていない。本研究では, 1993年に健診を受診した35歳以上70歳未満の3, 046名 (男性1, 823名, 女性1, 223名) の検査異常と生活様式との関連をロジスティック回帰分析で解析し, 健診結果と適切に対応する新たなHPIの導入を目的とした。
BreslowらのHPIについては, 肥満, 飲酒, 喫煙および運動と健康異常との整合性が確認された。
さらに, 外食習慣, 脂っぽい物を好む, 緑黄色野菜摂取, 甘味習慣および食物線維摂取と健康異常との関連も示唆されたことから, これらを健康診断における新たなHPIとして導入するべきと考えられた。
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